HSPの診断基準や診断方法とは?診断書が欲しい場合のヒントについても
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自分がHSPなのではないかと感じていて、もし診断書を出してほしいと思っているなら要注意です。

診断基準が医師によって違い、診断方法も違うため診断書が出ないことがあります。

HSPの診断方法や診断基準はどうで、診断書を出してほしい時はどうすればいいのかまとめました。

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 HSPとは何か?

HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で感受性が強い人を指します。

一言で表すと「生まれつき非常に敏感で繊細な人」のことです。

光・音の刺激に極端に弱かったり、ものごとについて考えこむ習性があったり少しのことで涙が出てしまう人です。

衣類の素材にこだわるアレルギー傾向があることもあり、さまざまなことに敏感で生きづらさを抱えることもあります。

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HSPの診断基準や診断方法とは?

5人に1人はこの特性を持つと言われているHSPですが、実は病院での診断基準、診断方法はかなり難しいと言われています。

HSPは気質であり、病名ではない

HSPは病名ではないことを知っている人はあまりいないのかもしれません。

そもそもHSPは、「生まれつき非常に敏感で繊細な人」と性質を指しています。

医学ではなく心理学領域でのお話です。

HSPかも?と思っても病院では判断が難しいことが多い

自分がHSPかと思っても、診断基準によってはHSPなのかそうでないのか、診断が違うこともありえるかもしれません。

病院に行ってもその場で治療ができないこともあります。

具体的にはHSP検査という診断方法によって原因を調べます。

投薬や適切な処置を行う場所の紹介はできるものの、基本的に診断方法は心理学領域であるため、HSPだと判断はできないからです。

心理学のプロである臨床心理士が在席し、そのうえカウンセリングがメインの心療内科であれば診断基準や診断方法も明確で、性質について理解を示してもらえるかもしれませんが、HSP診断は難しいです。

同じ「生きづらさ」を抱えていても、HSPと精神医学とでは基準が異なる

HSPの診断基準は、医師によって違うこともあります。

なぜかというとHSPは心理学者の基準だからです。

同じ症状が出ていても、不安障害や不安神経症の診断だと精神医学の分野になります。

つまり、診断者によって同じ症状が出ていても別の診断名が付く可能性があります。

HSPに見られる具体的な症状

HSPの特徴は、大きく4つ。

  1. 処理の深さ
  2. 刺激の受けやすさ
  3. 感情的反応性・高度な共感性
  4. 些細な刺激に対する感受性

心理学上の判断で、敏感さを核とした4つの特徴があります。

HSPの一部にみられるHSS、HSEの特性

HSPにも、HSS、HSEという性質を持つ人がいます。

一般的に内向的な性格を持つHSPの人ではあるものの、外交的な気質を持つ人がいます。

外交的な気質を持つ人で、刺激を求める人を「HSS」といい、穏やかに過ごしたい人「HSE」も居るのです。

HSPセルフチェック

「HSPかも?」と思ったら、診断基準はまず自分自身。

環境に影響されやすい気質かどうか、いくつかの質問で確認することができます。

  • 生活に変化があると混乱しますか?
  • 強い刺激に圧倒されやすいですか?
  • 他人の気分に左右されますか?
  • 短時間にしなければならないことが多いとオロオロしますか?
  • 競争場面や見られている場面だと、緊張や動揺のあまり、いつもの力を発揮できなくなりますか?
  • 大きな音や雑然とした光景のような強い刺激はわずらわしいですか?
  • 大きな音で不快になりますか?
  • 明るい光や強いにおい、ごわごわした布地、近くのサイレンの音などにゾッとしやすいですか?
  • 繊細で繊細な香り・味・音・芸術作品などを好みますか?
  • 美術や音楽に深く感動しますか?

いくつあればHSPなのかの基準はありません。

多いのか少ないのか、自分で判断してみてください。

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HSP気質で診断書が必要な場合どうしたらよいのか

HSP気質で診断書が必要な時、どの病院に行けばいいのでしょうか。

HSPは気質であって医学的には病気ではない

お話した通り、HSPは気質であって医学的には病気ではありません。

領域としては心理学に属する問題なので、気質を理由として診断書が出せません

HSP気質によって発症してしまった精神疾患に着目する

診断書を出してもらいたい時、発症した精神疾患に着目することが多いです。

例えば、感覚過敏です。

精神疾患の症状としても見られる兆候で、聴覚過敏、視覚過敏、味覚過敏、嗅覚過敏、触覚過敏があります。

また、アレルギーも過敏状態の一種と考えることもあります。

うつ、不安障害、適応障害、発達障害等(精神医学上、いわゆる神経症とされるもの)、関連性が深い症状が出ることで病名がついて診断書を出してもらえることがあります。

関連する精神疾患での診断書を出してもらえない場合

診断基準が曖昧だったりすることにより、精神疾患での診断書を出してもらえないこともあります。

その場合はどうしたらいいのでしょうか。

複数の病院を受診して相談する

診断基準は医師によって違いが出ることがあります。

診断書を出す、出さないも医師の判断。

そのため、複数の病院を受診して相談することもできます。

職場の産業医にHSP気質であることを相談する

理解の深い職場の産業医がいる場合、自分がHSP気質であることを相談しておくこともできます。

あらかじめ伝えておくことで、何か問題が起こった時にも早めに対処できることもあります。

上司と相談し、理解を得る

上司の理解も得られるなら、心強いです。

自分自身がHSPの性質を持っていることを上司に伝えることで、とりはからってくれることもあります。

理解を得られるだけでも、HSPの人は精神的にも安定できることも。

有休を取らせてもらえたり、業務上の配慮を得られる場合もあるため、まずは上司に相談してみることも1つの方法です。

退職する

HSPの症状は環境によって左右されることもあります。

症状が悪化してどうしようもない場合は、退職も視野に入れましょう。

同じ仕事をしていても、環境を変えるだけで劇的にパフォーマンスがよくなることもあります。

病気でなくても休んだ方がいい場合もある

もし、HSPだと診断基準がおりなく診断書が出なくても、HSP気質が原因で体調不良になってしまっているのなら、思い切って休んだ方がいい場合もあります。

うつ状態になってしまってからだと、復帰までに時間がかかってしまうこともありえるからです。

不調を感じたら早めに休むことで、息抜きをしながら仕事を続けていくことができたりもします。

HSPは気質。診断を受けたいときは注意が必要かも

HSPで診断書をもらいたい場合、あくまでもHSPは気質なので、診断書が出ないことがあります。

感覚過敏であったり、うつ状態が出たりすることを担当医師に伝えることで、診断書が出ることもあるため、結果、どういった状態なのかは言えるようにしておきましょう。

仕事を続けるためにも、産業医や上司の理解を得ることは必須。

もしかしてHSPの性質があるかもと感じている人は、参考にしてみてください。

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